
気候危機対策として、米アマゾンがワシントン州シアトルにある会場の命名権(ネーミングライツ)を購入し「クライメート・プレッジ・アリーナ(気候への誓約会場)」と名付けた。改修中の会場には環境に優しい側面が多数加えられている。デザインを手がけた「グリーンビルディング界のスティーブ・ジョブズ」とも呼ばれるジェーソン・マクレナンさん(48)に、会場の魅力を聞いた。
――企画に参加するきっかけを教えてください。
「プロジェクトの責任者で、北米アイスホッケーリーグNHLのシアトル・クラーケンでCEO(最高経営責任者)を務めるトッド・レウィッキー氏とは昔からの知り合いで、一緒に仕事をした経験もあった。最もグリーンな(環境に優しい)会場をつくるということで連絡をもらい、計画を練ることになった」
――アマゾンが商品や会社の名前をつけず、誓いを名称にしたことについては。
「素晴らしい名前だ。大企業が自分たちの使命を声明にした。気候変動の対策を前面に押し出して、ファンや一般の人々に伝わりやすくした。このような試みがもっと必要だ」
――会場はユニークな側面がたくさんあると聞いています。強調する点は。
「一番大きいのは建物が『カーボンゼロ』として認証されていることだ。運営面で脱炭素を実施している。化石燃料も天然ガスも一切使わない。電力は全て再生エネルギーを使う」
「重さ約2万トンの屋根を残し、老朽化した施設が生まれ変わる。施設内のものを捨てずに再利用し、中を新しくする。究極のリサイクル企画ともいえる」
――アイスリンクも含め「エコ」と聞いています。
「雨水をためてリンクをつくり、整氷車はガソリンではなく電動式を使う。施設内で販売される飲食物は大半が地域内で生産され、廃棄物ゼロや、使い捨てプラスチック廃止の目標もある。様々な足跡が残る大きなプロジェクトだ」
方針転換でデザインも大幅に見直し
――デザインする上で難しかった点はどこですか。
「もともとは他の競技場のよ…
からの記事と詳細 ( グリーンデザイン界の「ジョブズ」によるアリーナ 企画参加の真意は - 朝日新聞デジタル )
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