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Sunday, July 26, 2020

2020年Jr. NBA世界選手権がバーチャルで開催 - Sporting News JP

2020年のJr. NBA世界選手権が7月23日(米国時間)から正式に開始しました。同大会に参加する約3000人の10代の選手たちは、これからの数週間、世界中から参加する同世代のバスケットボール選手たちと競い合いながら、ライフスキルのレッスン、社会正義やその他重要なトピックに関するのディスカッションを行います。これまで開催された最初の2回の大会から大幅な変更はありませんが、今回は全てがバーチャル上で行なわれます。

3月に新型コロナウイルスの影響で米国のスポーツが中断して以来、NBAスタッフはJr. NBAの核となる4つの価値であるチームワーク、尊敬、決意、コミュニティに焦点を当てた世界大会をどのように開催するかをすぐに議論し始めました。

NBAユースバスケットボール育成部門の代表であるデイビッド・クリシャブスキーは「あらゆるシナリオを検討しましたが、Jr. NBAコミュニティの健康と安全を最優先に考えた上で、エキサイティングなイベントを行いたいと考えました」と述べました。まず、パンデミックが発生してから数週間内に、若者たちにバスケットボールのドリルや良い習慣を教える数々の動画を提供する『Jr. NBAアット・ホーム・プログラム』を立ち上げました。続いて、クリシャブスキーは「私たちは、Jr. NBAコミュニティに対して責任があります。彼らはバスケットボールに対して情熱を持っており、Jr. NBA世界選手権は彼らが楽しみにしているイベントだということを理解しています。だからこそ、最高でありながら安全な形で開催することに尽力しました」と述べました。

このイベント開催のため、NBAのあらゆる部門と協力し合い、多大なる努力を重ねました。ゲータレード社が再度パートナーとなり開催される同大会は、8月中旬まで開催されます。米国8地域(セントラル、ミッドアトランティック、ミッドウェスト、ノースイースト、ノースウェスト、サウス、サウスイースト、ウェスト)と世界8地域(アフリカ、アジア太平洋、カナダ、中国、ヨーロッパおよび中東、インド、ラテンアメリカ、メキシコ)から13歳と14歳の男女トップチームが参加します。上記の通り、多くの国が代表される大会です。

NBAシニアディレクター兼ユース育成チームリーダーであるアダム・ハーパーは「Jr. NBA世界選手権は他の大会とは一線を画した没入型の体験を提供します」と述べています。「これまでの大会とは明らかに見た目も雰囲気も異なりますが、私たちは、この新たなバーチャルプラットフォームを楽しみにしており、世界中のユースバスケットボール選手にとってインパクトがあり、忘れられない体験になることを望んでいます」
各チームは、AIを利用しスピード、垂直跳び、シュートの正確性、リリースの速さ、ボールハンドリングなどを計測することができるバスケットボールのモバイルトレーニングアプリである『HomeCourt』を利用して、バーチャル上で競い合います。男女チームは勝ち上がり式のトーナメントに参加し、米国地域と世界地域それぞれの優勝者が、8月の世界決勝戦に勝ち進みます。さらに、『HomeCourt』を通して、Jr. NBA世界選手権スキルチャレンジのデジタル版を開催し、今年のバーチャルイベントの興奮を全年齢層のファンや選手にも広げます。

これらの活動は来月、過去2回のJr. NBA世界選手権が開催されたESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツでのNBA 2019-20シーズン再開の一環として、Jr. NBA デイ・オブ・セレブレーションでクライマックスを迎えます。

今年参加するチームのひとつは、14歳のベラ・マーティン選手がチームのポイントガードを務める米国サウスイースト地域を代表するアトランタのThe Skill Factoryです。

自宅で『HomeCourt』を利用していたというマーティン選手は「今回のバーチャル要素をとても気に入っています。これまでプレイするのを見たことがない女の子たちと対戦するのが一番の楽しみです」と述べました。「勝利できれば最高ですが、チームと一緒にいて、チームメイトと一緒に競い合えることを一番楽しみにしています」

マーティン選手は新型コロナウイルスにより街がロックダウンされて以来、チームメイトに会えていませんが、コーチのテッド・スペンサー氏は毎週ZOOMによるミーティングを開催し、チームメンバーの繋がりを保ちました。「私たちはすでにバーチャルな世界に慣れ始めています。この大会はチームの実力と、私たちの羽を広げる素晴らしい機会です」とスペンサーコーチは述べました。

焦点が当てられるのは競技だけではありません。この大会では、若いアスリートたちのあらゆる面を育成します。Jr. NBAはVirBELAとEvent Farmと提携し、異文化交流を促進します。VirBELAは、選手たちが世界のどこにいてもアバターを利用して、他の選手と交流ができるバーチャルキャンパスを作っています。このバーチャルキャンパスには、ライフスタイル、文化、音楽、トリビア、スカベンジャーハント、その他インタラクティブに楽しめる競技、さらにNBAとWNBAのチームのコンテンツが含まれています。

NBAインターナショナル・グラスルーツ・バスケットボール・リードであるドーン・スミスは「バーチャルキャンパスは、今年のJr. NBA世界選手権において最もユニークな要素のひとつです。若者たちは、このバーチャルキャンパスを通して様々な演出を体験するとともに、お互いに交流を深めることができます。Jr. NBA世界選手権は、異なる地域の選手同士が交流するJr. NBA唯一の場でもあります。バスケットボールを通した文化交流は私たちにとってとても重要です。」と述べました。

社会奉仕活動の一環として、選手たちはそれぞれが持つ世界調和と社会変革の理想図を表現したイメージを提出します。Live Art Internationalはそれらイメージを利用し壁画を作成し、コミュニティ組織に寄付します。さらに選手たちはリーダーシップとライフスキルのレッスンを受け、社会正義、人種、メンタルヘルスとウェルネスに関する対話に参加します。各地域がそれぞれのコミュニティに合わせたプレゼンテーションを行いますが、全体として一体性、多様性、公平性に焦点が当てられます。そこに今年は新たな要素も加わります。2018年と2019年にJr. NBA世界選手権に参加した米国の選手たちが、NBAとWNBA選手と共にライフスキルの対話に参加します。この対話は、ユースの進行役が先導し、次世代の選手やリーダーたちが集団行動を促し、長期的な変化を生み出すことに重点を置いたものとなります。

NBAドメスティック・ユース・プレイヤー・デベロップメント・プログラム・マネージャーであるキャンディス・ヘインズは、多くの選手たちがいずれプロバスケットボール選手になることを目指していることから、若者たちを相対的に育成することがJr. NBA世界選手権において最も重要な要素のひとつであると述べています。「ただのバスケットボール選手である以上に、試合から得られるものがあるということを伝えていきたいと思います。私たちは、メンタルヘルスとウェルネル、トータルなアスリートとしての育成に関して、意図的に取り組んでいます。例えば、自分のメンタルを鍛えることがなぜ重要なのかを説明した上で、それを選手たちのパフォーマンスに結びつけるようにしています。そうすることにより、彼らにより深く理解してもらえるでしょう」

今年はこのような対話がいつも以上に重要になるとヘインズは付け加えています。また、ヘインズは、2020年はパンデミックと社会正義運動が起こっている「破滅的な状況の年」と据え、「多くの若者たちが、これらの社会情勢にどれだけ影響を受けているのか、声を上げているのを多く見ます。今年は、彼らにとって安息の地であるスポーツが失われています。通常の学校のシーズンを失い、夏のシーズンを失い、コーチやチームメイトと一緒にいることもできません。だからこそ、私たちが寄り添い、彼らの声を聞くためのオープンスペースを提供したかったのです」と述べました。


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