
新潟県にある東京電力柏崎刈羽原子力発電所で重大な事故が起きたという想定で、住民が避難する原子力防災訓練が行われましたが波が高いとして、船による避難は行われませんでした。
訓練は震度6強の地震により原発で重大な事故が発生したという想定で、長岡市や柏崎市などの住民およそ800人が参加しました。
このうち柏崎市の西中通地区では福祉タクシーを使って避難する手順を確認し、車いすの人が運転手らの補助を受けながらタクシーに乗っていました。
また、ここでは、参加する住民の受付で、特殊なカメラによる顔認証システムが使われました。
顔の画像や名前などを登録しておけば、誰がどこへ避難したかなどを効率よく把握できるということで、県内の原子力防災訓練で顔認証システムが使われるのは初めてです。
一方、柏崎市の海岸では、自衛隊の船で避難する訓練が行われる予定でしたが、波が高いとして実施できませんでした。
住民は、砂浜にも乗りつけることができる、エアクッション艇と呼ばれる大型の特殊な船に乗り、設備を見学して引き返してきました。
気象台によりますと実施の判断をした午前8時ごろ、周辺の海では波浪注意報も出ておらず、波の高さは1メートルから1.5メートルとみられるということですが、県によりますと自衛隊の基準に沿って住民の安全に万全を期すため中止されました。
参加した60代の男性は「自衛隊の船はしっかりしているので災害時には心配していないがそれより地震で海岸までたどり着けるかが課題だと思った」と話していました。
訓練では、県内各地で車に付着した放射性物質の放射線量を測定するスクリーニングや、避難所を設営する訓練なども行われ、新潟県によりますと、船による避難ができなかったこと以外は、おおむね想定通り行われたということです。
訓練を終えた花角知事は「今後の分析や評価が必要だが、全体的にスムーズに進んだと思う。おととしから視察を続けているが、顔認証や特殊な船など、選択肢も増えているので参加者にはより応用力を高めてほしい」と話していました。
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