第40回記念大分国際車いすマラソンが21日、大分市で開催される。国内外のトップアスリートが集い、車いす単独としては世界最大規模の大会として知られる。40年の歴史は、障害者の社会参加や、障害のある人とない人が共生する社会のあゆみと重なる。
大会は1981年、世界初の「車いすだけの国際大会」として始まった。障害者の就労を支援する大分県別府市の社会福祉法人「太陽の家」を創設した障害者医療の専門医・中村裕博士(故人)が提唱した。大会事務局などによると、当初は「車いすで本当に走れるのか」という心配の声もあったという。
第1、2回はハーフマラソンだけで、ほとんどの人が日常生活用の車いすで参加した。第3回からフルマラソンが始まり、障害者スポーツの普及と車いすの改良も徐々に進んだ。第10~18回は参加者数が毎年400人を超え、第19回(99年)ではスイスのハインツ・フライ選手がフルマラソンで男子世界新記録(1時間20分14秒)、第39回(2019年)ではスイスのマニュエラ・シャー選手が女子世界新記録(1時間35分42秒)を樹立。いずれも今も破られていない。
大会は、フル、ハーフとも障害の程度で男女ごとに3クラスに分かれ、自力でわずかでも車いすを進められれば誰でも参加できる。関門通過の制限時間も緩やかに設定され、多くの選手が完走を目指せる。
国内外のトップ選手が参加する他の主要大会では、参加資格に制限タイムがあったり、募集人数が少なかったりする。だが大分国際に出場した選手たちは「トップアスリートと、初心者や重度の障害者が一緒に走れる。この裾野の広さが、第1回から変わらない大会の魅力です」と話す。
まちも変えた40年の歴史
多くの障害者が参加できる大分国際車いすマラソンは、多くの市民に受け入れられ、まちづくりにもつながっています。第1回から出場を続けてきたランナーにも話を聞きました。
大会関係者らによると、かつ…
からの記事と詳細 ( 大分国際車いすマラソン21日号砲 障害者の社会参加とともに40年 - 朝日新聞デジタル )
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