妻を自殺に見せかけて殺害したとして、東京都国立市の会社員高張(たかはり)潤容疑者(44)が殺人容疑で逮捕された事件で、妻が事件の約1時間前まで兄と今後の予定について「LINE(ライン)」でやり取りしていたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、妻に自殺する動機はなかったとみている。 【動画】あおり運転700メートル…警察が映像を公開
発表によると、高張容疑者は昨年11月29日夜~30日朝、当時住んでいた国立市泉の都営アパート9階の自宅で、妻の無職、麻夏(あさか)さん(41)の首を絞めた後、ベランダから投げ落とし、胸部損傷で死亡させた疑い。調べに「やっていない」と容疑を否認している。
捜査関係者によると、近くの防犯カメラに11月29日午後8時30分頃、麻夏さんがベランダから転落する様子が映っており、麻夏さんの背後に不審な人影が確認された。高張容疑者は30日朝に自ら110番した後、警察官に「朝起きたら妻がベランダの下で倒れていた。育児ノイローゼ気味だったので自殺だと思う」と説明していた。麻夏さんは転落する約1時間前の午後7時半頃まで兄とラインでやり取りし、翌12月に実家近くで行う毎年恒例の餅つきに参加することを伝えていた。高張容疑者と長女(1)と3人で暮らしていたが、麻夏さんに育児ノイローゼの通院歴はなかった。
麻夏さんの母親は読売新聞の取材に、「高齢出産で待望の第1子だったこともあり、いつも楽しそうに子どもを連れ歩いていた。育児に悩んでいた様子はなかった」と語った。
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