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Friday, November 20, 2020

RCEPで何が決まった? | NHK - NHK NEWS WEB

日本や中国、韓国など東アジアを中心に15か国が参加するRCEP=地域的な包括的経済連携。今月15日の首脳会議で合意し署名式が行われました。世界の人口とGDPのおよそ3割を占める世界最大規模の自由貿易圏が生まれることになります。RCEPのねらいや今後の課題について外務省担当の早川俊太郎記者、教えて!

早川記者

そのとおりです。

日本から輸出する工業製品については、91.5%の品目について関税が撤廃されます。

特にメリットが大きいと見られるのが自動車分野です。 今後、成長が期待される電気自動車用のモーターやリチウムイオン電池の素材などの関税が今後撤廃されることになります。 このほか、鉄鋼製品や、電子レンジや冷蔵庫といった家電製品なども対象になります。

一方、農林水産品などでは、輸出量が多い中国向けのほたて貝やインドネシアへの牛肉、中国や韓国向けの日本酒や焼酎などの関税も段階的に撤廃されます。

こうした製品や農林水産品を手がける企業や生産者にとっては、より大きな市場でビジネスを展開できるチャンスが広がります。

早川記者

こうした交渉の際、日本で注目されるのが、コメや牛肉・豚肉、乳製品などのいわゆる「重要5項目」ですが、今回は、関税の削減や撤廃の対象から外れました。

一方で、中国から輸入される業務用のかき揚げなど冷凍した野菜の総菜は9%、冷凍の枝豆やたこは6%から7%の関税がそれぞれかけられていますが、段階的に関税が下がり、発効後11年目から16年目に撤廃されることになりました。

また、中国の紹興酒や韓国のマッコリの関税も段階的に撤廃されます。

早川記者

ただ、課題もあります。 インドは、中国から大量の安い製品が流入して国内産業が大きなダメージを受けることを懸念して、今回は署名を見送りました。日本はインドを含む枠組みを提唱し、最後までインドを含む形で合意を模索しましたが、かないませんでした。 13億の人口を抱えるインドを取り込めなかったことは、大きなビジネスチャンスを失ったとも言えます。

インドが抜けたことで、今後、域内で中国の影響力が強まることも懸念されます。

各国は、将来、インドが参加を希望すれば、直ちに交渉を再開するとしています。 インドと良好な関係を維持する日本としては、インドに対して復帰をどう働きかけていくのかが今後の課題です。

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