グループワークで店舗運営について議論する「塾生」
ドラッグストア大手のキリン堂ホールディングス(HD)はこれまで手薄だった入社2年目以降の若手社員向けの研修を拡充した。グループワークで店舗運営を議論するなど将来のステップアップを見据えた内容も重視。幹部育成を踏まえた研修体制とし、課題だった高い離職率の改善や士気の向上につなげる。
研修制度「未来塾」は2019年に始まった。20年からは当初の副店長に加え、入社2年目以降も対象に加えた。今年は11人が参加する。研修期間は1年間。月1回の座学やグループワークに加え、専用の携帯アプリに仕事での課題などを毎週書き込ませる。他人の内容にも返信させ「自分の課題を具現化することと、他者の行動を評価することで視野を広げる」(人事部担当者)という。
社外研修も年6回ほどある。競合店を比較調査するストアコンパリゾンでは、参加者は2~3チームに分かれ、首都圏や関西地区にある各小売店を視察。競合店の顧客層や品ぞろえ、価格、接客対応などについて考察し、店舗の運営に役立てる。
若手研修の拡充に力を入れるのは年功序列の要素が残るキリン堂HDの人事制度と、ドラッグストア業界が置かれた事情がある。まず人事制度。同社では新卒採用の社員は入社後全員が店舗に配属される。副店長に昇格するまでは3年ほど、店長には約7年かかるという。店長や管理職向けの研修を拡充してきたが若手社員や副店長向けの研修は少なく、社員の成長と士気向上が課題だった。
入社7年目の清水祐太さんは19年に1期生として未来塾に参加。当時は副店長だったが店長への昇格枠は限られ、士気が下がっていたという。「研修では参加者が主体となり、目標を達成するためにはどうすべきかを意識できるようになった」。清水さんは塾を「卒業」した後、20年3月に店長に昇格した。
ドラッグストア業界での平均勤続年数は8~10年とされる。現場での下積みに嫌気した若手社員の離職率が上昇しており、幹部や管理職の候補を確保しづらくなっている。人手確保に向けた初任給引き上げや福利厚生の改善に動く企業は多い。キリン堂HDのように若手社員向けの研修を充実すれば働く人の成長と確保の一石二鳥になるかもしれない。
(松本晟)
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March 30, 2020
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キリン堂HD、入社2年目から幹部育成研修 - 日本経済新聞
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